歴史修正主義とサブカルチャー 読了

 

歴史修正主義とサブカルチャー (青弓社ライブラリー)

歴史修正主義とサブカルチャー (青弓社ライブラリー)

 

 しばらく、気力が足りないでブログをさぼってしまっていた。

 

気力が出てきてまず読んだのがこれ。簡単な本ではなく、各章末の注だけでも、ものすごい情報量なので、まだ内容紹介は書けない。もう2,3回読む時間をください。書評する人ってすごいなあと思うこの頃。書けそうになったらnoteに書きます。

 

たぶん保守シンパで、GHQの陰謀って口走ってしまうような人にこそ読んでほしいのだけど、学術書なので、ビジネス書中心に読んでいるような人だとかなり難しく感じるのじゃないだろうか。そうじゃなくても、言説の内容ではなく、どこでどのようにそれが発信されたかという視点がの見込めるまで結構時間がかかる。この視点が獲得できれば、スピリチュアルや健康系偽科学なども同じ仕組みで世に出ていることがわかるので、非常に有益。

 

情報発信者は「アマチュア」であることで、責任を負わずに発信できる。読者はそれを購入して読むことで、発信者の言論活動に参加し(シリアスなファン)発信者も読者も自分以外にもこのファンタジーを信じている人間がいることで、自分の正しさを確信して、ファンタジーを共有する閉じたコミュニティーを作り、気共通の敵を設定することで、コミュニティーのさらなる結束を図る。

いや、ここの読み取りが若干不安なんだけど、それが自己啓発系セミナービジネスとして成立していくところなども、妙に腑に落ちた。

 

なぜこのインチキが消えないのかと悩む、読書力に自信があるみなさまにはおすすめ。