この1月7日もお天気が良かったので、神田明神参りに出かけたところ、驚くほどの人、人、人。車椅子で正面突破は無理だと判断して、裏口探して裏からお参りさせていただいてきました。
これは御朱印の列。右側は猿回しを見ている人たちです。
さて、ブログ、どうも乗らないな。毎日続けるという目標達成だけじゃダメそうと思い、方針転換することにしました。
ノリノリでいくらでも続けられそうなのは、怪しげ療法の話だし、こういうの繰り返し、繰り返し言っておく方がいいことなので。
昨年から読んでいるこの本は「医学史」の研究者が書いていて、信頼性も高いと思うんですが、
Nature Cures: The History of Alternative Medicine in America
- 作者: James C. Whorton
- 出版社/メーカー: Oxford University Press
- 発売日: 2002/09/26
- メディア: Kindle版
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私が「目からうろこだ」と思ったのは「近代代替医療」という言葉についてでした。
代替医療は よく「昔でいう民間療法」と説明されることも多くて、代替医療の中の人たちも「昔ながらのおばあちゃんの知恵」とか「伝統的な薬草などを使った治療」と言うニュアンスを漂わせたりしますが、今現在私たちが目にするものはどれも19世紀ごろに現れた「近代代替医療」だと著者ウォーントンはいうのです。近代代替医療は、中世の村はずれの薬草に詳しいおばあさんが絶対にしなかったこと、同じ考えの人々を集めて組織する、療法を宣伝して広げ、ビジネス展開する、学校を作って後継者を育てる、などをやってる。それは近代の考え方だろうというわけ。しかもどれも「俺が考えた最強の医療」を売り出している教祖がいるわけなんですよ。ホメオパシーのハーネマンだけじゃなくてね。
19世紀の医療はめちゃくちゃだったという話はまたしますが、19世紀末までは大いに繁栄した近代代替療法、20世紀にはいるとだいたい全部消えていきます。ところが1960年代から70年代にかけて、ニューエイジの波に乗っていくつかは復活。復活できなかったいくつかは歴史上の存在になります。この消えちゃった連中がけっこう面白いので、また明日以降書いていきます。
とりあえず、今盛んな代替医療が「ヨーロッパの伝統医療」とか「おばあちゃんの知恵」とか「昔ながら」と言いだしたら笑ってやってください。そんな伝統的なものではないですから。そして、1970年ごろに注目されたと言ってもほとんどが元は19世紀あたりの「未科学」(仮説だけで終わったもの)「ニセ科学」(科学の条件を満たしていないもの)で、古いもののリバイバルです。そこはしっかり頭に入れておいてね。
今日読んだものの記録