分子栄養学??

同じ名前を名乗っていても、中身がまるで違うのは、客観的なデータを共有して「標準」を作ることが難しい代替医療ではよくあること。発生が20世紀前半ぐらいでかなり新しい代替医療であるオーソモレキュラー療法の場合も、個人個人というか流派でやっていることや独自理論の中身の違いがかなり顕著で、ウォッチャーにとってもわかりづらい原因となっている。

 

さらに厄介なのは、キネシオロジーアプライドキネシオロジーのように、よく似た名前の主流学問分野があることだ。

 

ちなみに、日本語ウィキペディアキネシオロジーの項は「アプライドキネシオロジー」について書いてあって、キネシオロジー(運動学)のことは全く書いてない。ざっくり言えば解剖学のような死んで停止している筋肉と骨の研究ではなくて、「人間が動いている状態での筋骨系全般について研究するのが主流科学のキネシオロジーだ。スポーツ、トレーニングなどの他、スポーツでの怪我、身体障害者を対象とした理学療法などとも関連が深い。

 

一方際物科学のアプライドキネシオロジーは、カイロプラクティック系の代替医療で、「身体に悪いものに触れると筋肉の力が抜ける」という原理を使い、自分にとって悪いもの(アレルギー物質など)を判別したりする。(オーリングもこの仲間)

知識がなければ大学にも講座がある研究法だと勘違いする人が出ても無理もない。

 

オーソモレキュラーの場合は古い方から、分子栄養学、分子整合栄養学、正常分子栄養学など(提唱者によって)複数の日本語訳がある。一方主に大学院レベルの研究室には分子栄養学を掲げるところがあるが、こちらは   molecular nutritional science の訳語 の訳語らしい。つまり、物理学の波動(wave)と、オカルトの波(viblation)が混同されているのとよく似た状況になってしまっているわけだが、オーソモレキュラーの訳語に整合や正常が使われているのは、  molecular nutritional science の訳語ではないことを示そうとしているのか。

 

主流学問の分子栄養学は、食べ物として取り入れた栄養素の体細胞レベルでの働きのメカニズムを研究しているらしい。

私は以後代替医療の栄養療法の方は、オーソモレキュラーと書くことにする。

 

名称の整理が終わったところで、続きは別記事かnoteで。