駅伝

お正月はのんびりテレビを見てという我が家なので、以前から箱根駅伝は見ていたのだが、娘の母校が突如常連になってしまったので、だいぶ気合いを入れて見るようになった。毎度いろいろハプニングを起こしてくれて、誰も見ていない間に2人抜き、4人抜きなどをやってくれるし、今年も10位内でシード権を獲得できるだろうかというあたりなので、目が離せなくなってしまっている。

 

オリンピック種目の陸上競技のアスリートを育てるにあたって、駅伝は良くないという意見があるのも知っているし、どちらかと言えば古い体質を温存しがちな世界なのだろうと予想もできる。日本のガラパゴス競技である。

 

だが、うららかな好天に、ナイキの厚底ランニングシューズの蛍光色が踊った今年の駅伝を見つつ、これだけたくさんの選手が参加できて、順位争い以外にも成果が実感できる陸上競技もめずらしいだろうな。そこが多くの選手を引きつけて、分厚いランナー層を作っていくんだろうなあと考えた。

 

ざっとかんがえただけでも、往路順位、復路順位、総合順位、たすきを繰り上げなしに引き継げるか、区間記録、何人抜いたか、連続参加、シード権、過去記録の更新。チームで達成するものあり、個人の素質と努力によるものあり。

人のやる気を引き出すには、多様なゴールとそれを達成した達成感と言われているそれを体現しているような競技では無いか。

この複雑さ故に日本独特の競技のままになりがちなんだろうけど、日本を縛っていたものと、豊かさを作っていたものの両方がしっかりと息づいていて、ここから次の日本が生まれるかもしれない。

 

全面的な批判でも手放しの礼賛でも無く、若い選手の希望に寄り添う形で見守っていけたら良いなあと思った年の初めだった。